BLと音楽が好き

一次創作BL小説を書いている、古井重箱のブログです

人生の秋と微温の愛

私は中年です。

健康寿命はあと20年弱といったところでしょうか。

すでに若い頃の無理が祟って、一部の臓器がイカれております。

わが人生は秋。

老いていくのみ。

ああ、死のあぎとが見えるようだ。

子無き女ですから、社会の邪魔にならぬよう慎ましく果てるのがよろしかろう。

そう思って日々の歯車を回しておりました。

でも、「白鳥とコウモリ」や「鬼太郎誕生」といった素晴らしい物語に出会うと心が若やいで、誰かを、何かを愛したくなります。

──微温の愛が望ましいでしょう。

強すぎる愛は執着へと変わってしまうから。

今日は愛すべき対象を見つけました。

ドウダンツツジ

可憐な花を咲かせる姿にぴったりな名前を心に刻みました。

花鳥風月を愛する時、人間から自然へと近づけるような気がするのです。

我を貫く季節はもう過ぎました。

微温の愛を抱いて日々を慈しみ、来たるべき時を待つとします。

ドウダンツツジ