BLと音楽が好き

一次創作BL小説を書いている、古井重箱のブログです

朝ドラ「虎に翼」、楽しんでおります

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※ネタバレ

 

 

朝ドラを完走できるかどうかって、主人公との相性が大事ですよね。

今回の主人公、寅子さんは私にとって共感できる人物なので、なんとかなりそうです。

結婚=女の幸せと考えられていた時代。

寅子さんはお見合いの席で議論をぶち上げてしまったり、男性の下働きに徹する女性に違和感を覚えたり、世間からズレています。

これから寅子さんがどう成長していくのか。どんな理解者、どんなライバルと出会っていくのか。とても楽しみです。

そして、松山ケンイチさんが出てるじゃないですかー。やったー。

オープニングも好きです。米津さんの声に癒されます。

「光る君へ」も面白いし、私のテレビっ子ライフ、充実してます。

「パッキパキ北京」(綿矢りさ)感想 〜ネタバレあり〜

「パッキパキ北京」(綿矢りさ・著)

※以下、ネタバレあり※

 

 

 

 

〜この作品の魅力〜

  • 現代中国を活写しているところ
  • 語り手の菖蒲さんがパワフルで面白いところ

いやー。小説の面白さってキャラクターの魅力にかかっていますね!

本作の語り手、菖蒲さんは元銀座のホステス。20歳年上の旦那さんと結婚しています。

菖蒲さんは中国に赴任中の旦那さんと合流していわゆる駐在妻になるのですが、ともかくアクティブ。現地の人しか行かなそうな店に入る。買い物をしまくる。交流のあった中国人カップルの男の子にちょっとコナをかける。コロナをものともせず、やりたい放題です。

菖蒲さんはメソメソ、ジメジメした女性ではありません。

女友達と心理戦を繰り広げたりしますが、基本的に陽の人です。

ただラストあたりから菖蒲さんの土台が「パッキパキ」、つまりいつ崩れてもおかしくない脆いものになっていきます。

子どもを望む旦那さんに対して、身軽でいたいと願う菖蒲さん。大きくすれ違うふたりに未来はあるでしょうか?

また、菖蒲さんの愛犬ペイペイもいつかは儚くこの世を去ってしまいます。

菖蒲さんの未来には孤独が待っていると言えるでしょう。

でも、菖蒲さんなら北京だろうが東京だろうがどこでも生きていける。そんな気が致します。

 

本作から好きな一節を引用します。

 

「カワイイと相性が良いのはカヨワイとオサナイだけじゃない、カワイイはズウズウシイやケバケバシイとも平気でマッチングできる存在だと開き直れる度胸がこれからのヤマトナデシコには求められる、はず。(186/290ページより。電書で閲覧。デバイススマホ

 

これぞまさに、菖蒲節。語り手の菖蒲さんに魅了された一作でした。

 

『創作文芸サークル「キャロット通信」の崩壊』感想 〜私には不憫な女主人公を愛でる趣味はございません〜

to-ti.in

『創作文芸サークル「キャロット通信」の崩壊』、読みました。

作者さんは男性でしょうか? 可哀想な女主人公が描けて、とっても楽しかっただろうなあというのが感想です。可哀想な女の話が好きな男性読者は一定数いるでしょうから、そのカテゴリでキングを目指せばいいんじゃないかなー。変にメジャーに寄せてこないで、ヘキの作家に徹してくださいな。

それにしても笑える漫画ですね。

こんな繊細な物書きの女、いねぇよwwwwww

ものを書こうと思った時点でその女は世界を創り出そうとしている蛮勇の徒であるので、こんなヨワヨワメンタルなわけがない。

あと、物書きの女は自己愛もすごいぞ。たとえ読者ゼロでも「世界が私の才能に気づいてないのね」ぐらいに思うぞ。

あと、リアル女って創作活動で凹んだとしてもネイル塗ったり、お風呂に入ったりしただけで気分が変わって、「人生最高! 私は私が好き!」ってポジティブスイッチが入ったりするぜ? この作品の女主人公みたいに、思考を突き詰めてウワーンってなるタイプは稀かと。

作者さんにとって、小説を書いてる女の子ってか弱くて、脳内で好きにいじくり回せるいいオモチャだったんでしょうね。

作者さんがヘキを全開にしてる作品って、「はいはい。よかったね」という冷たい接し方になってしまいますね。そのヘキと合えば、「最高!」ってなるのですが。

漫画って、読み手をどこかに連れて行ってくれる乗り物であってほしいな。

こちらの作品は密室に拉致され、ひたすら鬱々とした感情を放り投げられた……。ああ、頭上で作者が「ニチャア」と笑っている……というしょっぱい読後感です。

私はこの手の作品とは断じて違う方向性で創作をやっていこう。読み手のみなさんにちょっとでもハッピーを感じてもらえるBLを書こう。改めてそう決意致しました。ありがとう、キャロット通信。

戦いの火蓋は切って落としちゃダメ【間違えやすい言葉】

ムーンライトノベルズさんで誤字報告をいただきました。

誤「戦いの火蓋は切って落とされた」

正「戦いの火蓋は切られた」

えっ! 火蓋って切って落としちゃダメだったの!?

調べてみると、火蓋は「切る」だけでいいそうです。幕の場合は切って落とさないとダメ。

火ぶたを切って落とす? | ことば(放送用語) - 放送現場の疑問・視聴者の疑問 | NHK放送文化研究所

素で間違っていたので、ご指摘をいただいて助かりました。

活報でももちろんお礼を書きましたが、知識が広がって嬉しかったのでブログにも書きました。

 

私は小説が上手い人になりたい……

私のような素人の作品を読んでもらえるのは本当にありがたいことです。

マチュアにとっては夢がある時代ですよね。ネットにアップすれば多くの読者さんに見つけてもらえるかもしれないんですから。

ただ、私という人間は強欲で。

読んでもらえるだけじゃ足りない。「この人、上手い!」と思ってもらいたい!

あー。言っちゃったよ。ほんと、身の程知らずだなあ。

小説を作る要素である、発想、ストーリー、構成、キャラクター、そして文章。どれをとっても私にはこれといって秀でたものがありません。

凡人は技術力のアップに最後の望みを託すのでありました。

文章のスキルを上げてリーダビリティを高めれば、「上手い!」と思ってもらえる確率がアップするかも? そんな夢を描いております。

理想だけは山ほどあります。

「上手い! 好き! ブクマ!」

この流れに読者さんをいざないたいです……。

今日もまた、上品で知的なはてなブログにはとても書けないようなタイトルの短編をpixivとムーンライトノベルズにアップしました。読者さんのジャッジを受ける時間が待っております。

ああ、小説が上手い人になりたい人生だった。

 

私というアマチュアの孤独と蠱毒の佃煮づくり、あるいは小説書くの大好き♡というオノロケ

Xでプロ作家さんによる、とあるポストを拝見しました。

その作家さんによれば、他の作家さんはキャットファイトの相手ではないそうです。つまり、友情を育める対象ということですね。

私は「これがプロ作家さんの意識……!」とめまいに似た憧れを抱きました。

自分はアマチュア一次創作BL小説書きですが、同じプラットフォームで作品を発表している他の書き手さんのことをリスペクトこそすれど、友達になりたいと思ったことはありません。

いや、分かりますよ。

創作について語り合える同志がいたら心強いって。

素敵な作品を書く素敵な人と、素敵な関係を築けたら素敵だろうなって。

ひとりぼっちの部屋でしこしこ小説を書いているより、人と交流して心を柔らかくして、気持ちと筆に余裕を持った方がいいって。

でも私という書き手の本能が友達という存在を拒絶します。

そもそも創作友達ってどんな相手? いたことがないから全く分かりません。

私が人様の創作物と出会った時、現れるコマンドは二つです。

⚫︎→なんてすごいんだ。この人の才能に拝跪する!

⚫︎→なんてすごいんだ。自作を頑張る!

つまり、その書き手さんとお友達になりたいという感情が湧いてこないのです。

私って偏狭ですよね。もっと気軽に創作という趣味を楽しんで、積極的に仲間を求めればいいのにと自分でも思うのですが、できませーん。

ワイにとってのBL一次創作とは、上手く書きたいのに上手く書けない自意識をこじらせ、ひとりぼっちの惨めさを味わい、ままならぬ自我と自我のぶつかり合いから這い上がった、それでもやっぱりどうしようもない自我と向き合うことなんですよね。

つまり、孤独と蠱毒の佃煮づくり。それがワイの創作活動や!

それにしても、この競争社会において同業他者に友愛を抱ける度量の広さはすごいです。私の小説が読まれないあいだに、誰かの小説が読まれている。そう考えただけで私は気が狂いそうですよ。いや、もう狂っているかもしれません。

プロ作家さんってすごいなあと思った早春でした。

明日の予定?

起きたら即、小説を書くよ。だってそれが私だもん。

 

King Gnuを聴くじゃないですか

Spotifyをタップして、King Gnuを聴くじゃないですか。

カッコいい曲が流れるじゃないですか。

音楽ってすげーって思うじゃないですか。

それを聴いてる自分までよくない?って自我が拡張しちゃうじゃないですか。

でも視線をルームミラーに移せば、どうってことがない自分とご対面するじゃないですか。

俺ってこんなもんだったよなって現実に帰るじゃないですか。

同居人から「お風呂入ったよー」と言われ、リアルのルーティンに埋没するじゃないですか。

あんなに素晴らしかったKing Gnuが消えちゃうじゃないですか。

ひと晩明けるじゃないですか。

新しい一日が始まると、今日の分のKing Gnuを耳に与えたくなるじゃないですか。

Spotifyをタップして、King Gnuを聴くじゃないですか。

でも、私はどれだけKing Gnuのメロディを追いかけても私なんですよね。

King Gnuの音楽のそういう、私という個人を突き放してくれるところが大好きです!